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ゼニスのポケットウォッチ

2023.02.08

ゼニスの明治後期~大正初期の懐中時計の
ムーブメントは、開港前のジラール・ペルゴの
ものとは、少し様子が違います。
まず開港前のGPは鍵巻きだったのに対して、
このゼニスはより近代的になって竜頭巻きに
なっています。
それから、実用性が高くなり、量産化されて
きたことで、ムーブメントの装飾も簡素化
されていますね。
また、装飾が少ない分、鑑賞的な意味合いが
薄れた為、裏蓋と中蓋の両方を開けないと
ムーブメントが見えなくなっているのです。
開港前のGPは、中蓋がなく裏ぶたを開ければ
シースルーになっていて美しく彫金された
ムーブメントを見ることが出来ました。
この時代になると鑑賞用というよりは、きちんと
時刻を知るための道具に進化していったのですね。