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幻のロシアンカーフ

2007.07.11

皆さん、こんばんは。

さて、今日は名刺入れの話をします。

ホワイトハウス・コックス
というブランドについては、

今更説明する必要は、あまり無いかも

しれませんが、今日は、その中でもちょっと

変わったものを紹介します。

イギリスで1860年に創業されたホワイトハウス・

コックスは、もともとは、乗馬用の鞍や手綱などの

革製品を作っていた由緒正しいブランドです。

説明の必要は無いといいながら、説明して

しまいましたね。(笑)

そして、そのホワイトハウス・コックスから

2004年に発売されたロシアンカーフの

商品は、当時かなりの話題になりました。

これ↓が、そのロシアンカーフです。

さてさて、ロシアンカーフって聞いた事が無い!

という方の為に、ちょっとだけ説明します。

ロシアンカーフは、トナカイの原皮を特殊な

製法でなめし、その後木製の型押しブロックで、

独特の模様を施したものです。

そして、実はこの製法は、ロシア革命によって

失われてしまい、現在でも謎に包まれたまま

だという、とんでもないものなのです。

ロシアンカーフが幻と言われる所以は、

この辺にあるのですね。

この非常に希少なトナカイの革は、

特殊な製法でなめすことによって、

頑丈で、耐久性に優れ、尚且つ撥水性に

優れたものに仕上がるのだそうです。

じゃー、このロシアンカーフは、誰がどうやって

作ったのでしょうか????

実は、このロシアンカーフは、1786年の

ものなのです!!!!!

えーーーー??????

驚きですね~。

革に「1786」と入っているのは、作った年の

年号なのですね。

いったいどういうことなのでしょうか????

1786年10月・・・・・デンマーク船籍の

キャサリナ・ボン・フレンズバーグ号は、

ロシアのセント・ピーターズ・バーグからイタリアの

ジェノアに向けて、ロシアンカーフと麻を載せて

出航します。

しかし、運の悪いことに、大型の台風に遭遇し、

これらの荷物を積んだまま、一夜にして

沈没してしてしまうのです。

今から、220年前の話です。

そして、1973年に、この沈没船が海底に存在

することが、分かったのです。

この船底から引き上げられたのが、このロシアン

カーフなのですよ。

200年以上にわたって、海水や海底の泥の

中にあったことが、奇跡的にこの革が、日の目を

見ることが出来るようになった原因だと

言われているのです。

いやーーーー、それにしても嘘のような話

ですね~。

そして、こういった薀蓄に弱い私は、迷わず

購入!!!!!。(笑)

さてさて、そんな希少なロシアンカーフですが、

困ったことがひとつありました。

実は、非常に変わった匂いを発するのです。

バーチオイル(白樺)でフィニッシュした為の

匂いなのですが、まーーー、これが臭い(笑)

(錆びたような匂いって言うのか・・・・)

購入当時は、名刺交換するたびに、この臭さの

言い訳をしていました。

「臭くてすみません。実はこれ・・・・」

しかし、今やそれも懐かしい思い出です。

もう3年も使っていると、ほとんど匂いも

しなくなり、お陰様で、名刺交換も普通に行えます。

それはそれで、ちょっと寂しいと思ってしまう、

今日この頃・・・・(笑)


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